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クリエイティブ系教育研究機関における教育的DIYプロダクトの共同開発

2017.04

デジタル化が進む昨今の教育において、クリエイティブな領域における検討および提案も、コンピュータモニタ上でのバーチャルな状態での完成形に止まる傾向が増大している。

クリエイティブ系の教育として、バーチャルのみでは完結しない社会提案に取り組んでいくにあたり、まずは自らの手を動かし、実感を捉えながら提案を進めていく感覚を養う第一歩として、DIYの手法を取り入れた組み立て式の什器の開発を行った。

開発にあたって、設計はものづくりデザイン専攻でプロダクトデザイン領域に所属する今中が担当し、制作は秋田市の制作業者の中でも特に先進的な取り組みをしている有限会社萩原製作所の萩原博則氏(本学の図学製図およびCAD教育の非常勤講師)のもとで進めた。

3×6版規格サイズのポリランバー材(厚さ24mm)を主材として、無駄がほとんど出ない分割寸法(1/2、1/3、1/4)の繰り返しによる、いくつかのパターン化された部材モジュールを組み合わせることで、各種サイズのデスク、ラック、ブックシェルフ、ワードローブ等を組み上げることができる。

各モジュールは連続した連結に対応しており、単体としての利用から、組み合わせによって様々な展開が可能となっている。
空間用途に合わせて、空間の使用者や管理者自らがその用途に合わせたモジュールの組み合わせを考え、自らの手によって什器を組み上げていく。

既製品の什器を購入し設置するというユーザー視点的受け身の意識から、自らが使い方を考え組み上げていく行為によって、クリエイターとしての能動的な意識を培うことを目的としたプロダクトの開発である。

DIYによる組み立てと無駄がほとんど出ない部材取りによってスーパーローコストを実現しつつデザイン性は担保されている

2017年

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